んー、修士の頃かな。インターネットの日本のRPG MLで、有志がオリジナルRPGを作ろうってしてたことがある。RPGといってもコンピュータのじゃなく、日本だと(何か最近は海外でも通用するらしいけど)、TRPGって呼ばれてるやつ。

そこに、一つ設定を出した。ラカダという島があり、その島民は20年(んー、違ったかも)に一度、世界中に散らばり、その20年の間の歴史を調査する。島に戻ると、それを歌にして伝承していく。つまり、世界の歴史の記録がその島に存在している。かっこいい(?)言い方をすれば、島民は世界の歴史の守護者。

で、ふと思ったんだが、現実に、そんな歴史の守護者が住む島があったとする。そうしたら、そこは楽園なんだろうか、それとも地獄なんだろうか?

自分たちの住む世界の歴史が失われることを恐れ、手を出さないでいるだろうか?それとも、自分たちに都合のよい歴史に書き換えるために屈服させようとするだろうか?

設定を出したときには、どちらかというと前者を想像していた。屈服させようという陣営があったとしても、他の陣営が横槍を入れるだろうと。充分な楽園ではないとしても、充分に楽園に近いのではないかと。

しかし、今、考えると、おそらく楽園にはなり得ないとも思える。理由の一つは、島(まぁあるいは群島)であるということ。おそらく自分たちを守る力はないだろう。いくつもの陣営が、手を出してくるだろう。歴史を守るためには、何らかの力をもっていなければ無理だろう。

この設定は大きくしてあるけど、民族や部族規模ならば実際に歌などの形で伝承されていた例がある。もしかしたら、実は今も存在するかもしれない。他者の文化・文明を受け入れつつ、隠された形で。ある意味でレジスタンスのようなものだ。そこには、伝承者達の意思以外の力は存在しない。

だが、もし、何らかの権威としてその島が存在したとしたらどうだろう。島民という限られた人材であれば、武力や権力を持って、外の陣営に対抗することは難しいかもしれない。だが、何らかの権威なら?

さて、島ではないし、20年に一度の調査でもないし、歌でもないし、正確でもなし、完全に地球全域にわたっているわけでもないが、現実世界に少なくとも1つ、そういう権威と記録を持つ特定の地域がある。ヴァチカン市国だ。だが、ヴァチカンも、権威として確立するまではヨーロッパでいろいろとあった。英国なんか、王が「うちら全員、組をぬけたらぁ!」みたいなこともしてたり。それでも権威として確立できたのには、地続きだったこともあるだろう。

南海の島で、周囲から切り離された環境では、どうなっていただろう(南海ってのは、なんとなくイメージで)。

あ、ラカダという名前はrecorderの母音をいじっただけ。想像力が欠如してるのが丸わかり。恥ずかしい。

P.S.
えーと、2つほどの本意は本文からそれなりに離れたところにあります。(追記14:57)