まぁ、昔、Max HeadroomというTVドラマがあったわけです。もとはイギリスのTV局(BBC?)が作ったドラマですが、すぐにアメリカでリメイクされました。日本でも、米国版がビデオで発売されていました。

その、「20秒後の世界」では、シティに住む人と、シティの外辺(だったかな?)に住む人々がいます。

シティ内では、TVの電源を操作することというか、電源スイッチを設置すること自体が違法です。つまり、24時間、365日、TVは点けっぱなしでないといけないのです。ちなみに、双方向TVで、カメラも付いています。リモコンで選挙の投票もできます(ただし結果は放送局による修正入り)。ただし、TVの電源を切ることは違法ですが、TVに毛布などを掛けておくことは違法ではないらしいです。

外辺でも、あちこちにTVが置かれています。スーパーにあるようなカートにTV(と多分バッテリーも)を載せ、歩きながらTVを見ている人がいたりします。外辺では、識字率も低いかもしれません。本というものを知らない、チョイ役が出てきたことがあります。

そして、メガなTV局では、スポンサーを満足させるため、購買意欲を高めるコマーシャルが研究されています。TVのコマーシャル枠(というかスポンサー枠?)は市場で取引されたりしています。

先日、ちょっと出かけたときに、待合室みたいなところで周囲を見回したことがあります。携帯電話の持ち方から、おそらくワンセグを見ているであろう人、あるいはWebページを見ているのかメールをしているのかは分かりませんが、ともかく携帯を操作している人、それから携帯で話している人、そういう人が大勢いました。その光景が、Max Headroomの「20秒後の世界」となんだかダブって見えました。

そんなに、見る必要のあるTVですか? そんなに、見る必要のあるWebページですか? そんなに、読み書きする必要のあるメールですか? そんなに、話す必要がある電話ですか? 「20秒後の世界」はTVに支配された世界でした。今の世界は携帯に支配されていませんか? あなたはあなたの意志で携帯を使っているのですか?