Yomiuri Online 大学の実力 総合自己評価

> 今年の「大学の実力」調査でも注目を集めたのは、総合自己評価。
>学習・生活・就職支援の「成果」を5段階で尋ねたのに対し、
>A(とても成果がある)とB(やや成果がある)に集中し、C、D、Eは
>合わせて3%弱だった。

まぁ、自己評価ですからそれはそれとしますが。「大学の実力」というくくりで、大学側の支援などだけを評価対象とするというのはどうなんでしょうね。

教育というのは、いわゆるサービスだったり商売だったりとは違う面があるわけで。お金を出せばものが出てくる自動販売機や、店とは違うわけです。学ぶ側の学習時間などの努力も必要になるわけです。極端な話ですが、「この問題を試験に出す」と講義中に言って、本当にそうしたとしても、その問題すら覚えようとしなければ試験に合格できないわけですから。

学生側についての調査もやらないと片手落ちなような気がします。

例えばの話、退学率が50%という大学があったとしましょう。で、学生の、講義を除いての学習時間の平均が毎日30分だとしましょう。どちらに責任があるということは言いませんが、これで「退学率50%」とだけ報じられてはたして妥当なものかどうか。

まぁ、この手のことを書くと、「学習意欲を持たせられない学校が云々」という話も出てくるかと思います。それで学習支援センターみたいなものがどうのこうのと言うこともありますが。それはそれで一理ありますが、自分で学習意欲を持てない人がなぜ大学に来ているのかという根本的な問題もあるわけです。

雛鳥だって「餌をくれ」とさえずるくらいのことはします。そのくらいのこともせずに、「学校側の努力が足りない」というようなことを言われても、なんだかなぁという気持ちになります。そのあたりをはっきりさせるためにも、学生側についての調査が必要ではないかと思います。