最近、Appleや、Samsung、Google、それにPebbleなどなどがSmartWatchというものを開発途中だとか。単体で機能するものなのか、それともスマートフォンを本体として、補助デバイスとなるのか、それはわからない。

腕時計に計算機の機能を持たせるというのは、画期的なアイディアに思えるかもしれない。だが、そう思うなら技術音痴を自覚したほうがいい。

日本限定でも、1984年にSEIKOからUC-2000とEPSONのRC-20が発売されている。また、1998年にはセイコーインスツルメンツがRuputerを発売している。

つまり、もちろん現在の技術で高機能化しているだろうが、SmartWatch(腕コン)は、新しい概念ではない。

で、話が変わるが、2014年にはGoogle Glassが出てくるらしい。しばらくは開発者向けなので値段が高そうだが。これまた革新的と思われるかもしれない。だが、メガネに投影する形のディスプレイは20年くらいからある。もちろん、CPUやメモリ、OS、GUIなどの利用環境、投影技術、音声入出力技術、バッテリなどの高度化により、当時とはかなり状況が違う。10数年前だろうか。その頃には、機械の修理や操作をする際に、身につけたグラスに操作箇所などを投影する、Augmented Reality技術はあった。

つまり、もちろん現在の技術で高機能化しているだろうが、Glassは、新しい概念ではない。

Glassの方を使っている様子は、適当に検索すればビデオが見つかるだろう。基本的に入力は音声で、出力は投影ディスプレイと音声だ。

なら、仮に腕コンが単体で本体として動作するとしたら、どういう使い勝手になるだろう。

腕コンの小さい画面は、おそらく補助的なものになるだろう。ただ、一般ユーザがどれくらいの大きさまで許容できるかは分からない。私個人は、大雑把な話、スマートフォンを上下に2等分した、そのサイズなら腕につけててもあまり違和感は感じないと思うが。まぁ、いずれにせよ画面は小さい。腕コンから空間に映像を投影できればいいんだけど、そんな技術はない。

そうすると、Bluetooth接続の小型のヘッドセットを使って、音声入出力がメインという事になるだろう。検索結果も、webページも、すべて合成音声での読み上げだ。使いやすさは、ブラウザにどの程度の言語処理を組み込むかにもよるだろう。また、現在スマートフォンやタブレット用のwebページが用意されているように、読み上げ用のページが用意されるようになるかもしれない。

ただし、腕コンの致命的な問題は、腕につけるということからくる、サイズの制限だ。今のスマートフォンのバッテリーを使おうとすると、面積が大きくなったり、厚くなったりするしか無い。受け入れられるサイズで、利用可能時間をどう確保するか。難しい問題だと思う。